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パチスロはその行き過ぎた出玉性能から5号機から遊技機規則が変わり、6号機へと移行。
出玉的ペナルティの色合いが強く、運用前から厳しい評価の多かった6号機ですが、徐々に内規が変更され、6.5号機で息を吹き返しました。 そんな6.5号機のルールと名機たちを紹介していきます。
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6.4号機から大きく変わった2つの特徴
6号機は6.0から、最新の6.6号機まで少しずつ過度であった規制が緩和されてきましたが、ゲームチェンジャーとなったのは明らかに6.5号機でしょう。
同一有利区間内の継続ゲーム数の延長もさることながら、獲得枚数から差枚数2400枚になったのが非常に大きいと言われています。
有利区間のゲーム数上限 3000G→4000Gに!
同一有利区間の最大ゲーム数が増えると、一日の営業時間内で、主に通常時でリセットする回数が減ります。
そうなると、細かく有利区間を切る仕様にするのも、できる限り引っ張る仕様にするのも自由。あとはそれを活かすだけの出玉性能を持たせてやればいいだけなので、機種の個性が増え、幅広いゲーム性を持つ機種がリリースされることになります。
有利区間の出玉上限 最大2400枚 → 差枚数2400枚に!
6号機当初のファンが多く望んでいたことは、規制を受けて上限が設けられてしまうのはしょうがない。
ただ、AT機を打つと2400枚は意外と簡単に入っちゃうし、それをいっぺんに取り返せるだけの夢は欲しい…というものでした。それを受けた格好になったのが、6.5号機の「差枚数2400枚」です。
当該の有利区間内のカウントという足枷は残りますが、それでも大量の投資を一度の大当たりで取り戻せる可能性が増えたことは確たるアドバンテージ。
例えば、「6万円使っているから2400枚しか出ないんじゃ、その後も粘らないと取り戻せない」から「この大当りで6万円を一気に逆転するぞ」という風に打ち手のメンタルの在り様がまるで変わることを考えれば、どちらが支持されるかは明白でしょう。
他にコンプリート機能が搭載された
6号機にシフトした経緯は過剰な出玉性能へ規制ですので、内規の変更で緩和した結果、いっぺんにたくさんの出玉が出過ぎるようになってしまっては本末転倒です。
そこで、コンプリート機能という大量の出玉が発生しないように、いわば安全弁的なリミッターを用意して運用することになりました。
本格的な対応は6.5号機からとなっていますが、申請時期としては6.5号機のデビューよりも前に義務化されています。
スマスロと6.5号機は何が違うの?
現状、パチスロのシマで一大勢力となっているスマスロ。その名前を聞くだけは6.X号機の区分で行くと、どこにあたるのか?
それとも独自の規格となるのか? いまいちピンとこないかと思われます。
出玉性能的には最も緩和されている6.5号機よりも遥かに波が荒いし…というように単純な比較では少々分かりづらいですが、スマスロはれっきとした6.5号機(以降)の扱いになります。
スマスロは有利区間ゲーム数上限無し
スマスロと6.5号機の違いはメダルを用いてプレイするといったスマート遊技に関する部分を除けば、有利区間の継続ゲーム数が異なります。
6.5号機が最大4000ゲームであるのに対し、スマスロでは無制限となっており、これがスマスロの優れたギャンブル性を下支えしています。
6.5号機の大人気パチスロ
6号機パチスロの転換点となった6.5号機。その中でも特に人気があるAT機や印象的なマシンをいくつか紹介していきましょう。
パチスロ甲鉄城のカバネリ/サミー
パチスロ『甲鉄城のカバネリ』は、プレイヤー離れにあえぐパチスロ市場に客を呼び戻すことに成功した救世主。
そのゲーム性は奇抜なリール配列や疑似ボーナスをSTタイプのチャンスゾーンで繋げていくなど、従来にはなかったスタイルとなっています。 デビュー時期が6.5号機の中でも初期のため出玉性能もおとなしめの部類ですが、それでも従来の6号機と比較してもしっかりとまとまった出玉が見込める作りになっており、息の長い稼働を誇っています。
AT機ではあるものの、パチスロの初心者・初級者にも入門書的な機種としておすすめできる一台です。
沖ドキ!GOLD/ユニバーサル
『沖ドキ!GOLD』は沖スロのカテゴリ。そのため、通常時のメダルよりも大きなサイズの30φコイン(メダル)を使ってプレイします(人気もあり、また30φの設備がないパチンコ屋の事情も考慮し、通常の25φバージョンも多く出回っている)。
ゲーム性も当たればレバーONで光るという完全先告知系。初心者にもわかりやすい超シンプルさですが、モード管理による出玉推移はかなりのレベルの荒波ぶりを実現し、また、モード移行の特性を把握する必要もあるため、パチスロ上級者も楽しむことができる懐の広さが特徴です。
なお、後継機として『沖ドキ!ブラック』もデビュー済み。こちらも姉に負けない人気機種となっています。
パチスロ炎炎ノ消防隊/SANKYO
デビュー当初は独特な演出の見せ方に多くのプレイヤーが「???」となる作りで物議を醸しだした台です。
しかし、打ち慣れてしまえばスルメのように味が滲み出てくることが分かり、一転して人気機種の仲間入りを果たしました。高設定、特に設定6の看破がしやすい意味でも好評で、出玉に期待できるイベントデーでは厳しい台取り競争は必至。
それでもライバルたちに混じって狙ってみる価値はあるでしょう。 このように人気があるがゆえに、スマスロバージョンも後発で登場。出玉力がより強化されていますが、こちらも遜色のない稼働を誇っています。
パチスロ 新鬼武者2/エンターライズ
『パチスロ 新鬼武者2』は5号機にリリースされた大人気機種・新鬼武者を6号機バージョンでトレースしたゲーム性となっています。
スペック面はボーナス+ARTだったところが疑似ボーナス搭載のAT機となっていますが、新鬼武者を知っているプレイヤーからすれば違和感もなく打てるほどにそっくり。
2400枚到達時のツラヌキがないところが唯一の残念ポイントであろうとも、時代を超えた面白さが再現されています。
パチスロ 戦国†恋姫/藤商事
パチスロもパチンコも人気機種を連発させる藤商事の『パチスロ 戦国†恋姫』は、疑似ボーナス搭載のAT機。
レア役を中心に全役でビッグやレギュラーを抽選します。そんなAT機ではあるのですが、ボーナスをATやSTなどで繋ぐといったことはなく、純然たるボーナスマシンに近い打感となっています。
ビッグ中は技術介入によるベルナビ回数上乗せ抽選を行うという、見た目の可愛らしさと裏腹に硬派なゲーム性。目押しを完璧に決めることができれば設定1でも機械割が100%を超える設計になっているのが特徴です。
6号機~6.5号機までの内規変更の歴史
ここからは今一度6号機の歴史を振り返ってみましょう。有利区間というものは5.9号機の時代から受け継いでいますが、その中身は別物と言ってよく、出玉面では牙を抜かれようとも抽選などAT自体の使い勝手は6号機の方が上と言われています。
遊技機規則と内規(自主規制)の違い
パチンコやパチスロというものは遊技機規則というルールに則ったもののみが設置され、営業が許可されています。
このように遊技機規則は法律として定められているもので、恐らくほとんどのプレイヤーが考えているよりも遥かに重い存在です。そんな遊技機規則ですが、実は細部にわたってまで決められておらず、大枠が出来上がっているものとなっています。
これは怠慢や手抜きではなく、法律なので一度明文化されてしまうと、何かあった時にそれを変えるのが非常に難しいため。
時が経つにつれて変化するプレイヤーのニーズに合わせ、また細部の問題点を解決するといった柔軟性を持つためにあえてそうしておいて、その下に内規と呼ばれる自主規制を以って諸々を改善していくという方針になっています。
6.0号機~AT機の復活・救済機能
5.9号機のAT機能はAT単体で100%を超えてはいけないといういやらしいペナルティが新たに加えられました。
これは5号機開始直後にもあった内規によく似ています。そのため、6号機では当たり前のように存在するATオンリー機を5.9号機時代に作ろうとしても、機械割が100%を超える設定を用意することができず商品としては価値がありません。
また、ATの抽選確率に設定差を設けることができないというルールもありました。これら二つの重しにより、本来自由度の高いAT機の開発は封印されたも同然になったというわけです。
6号機に入るとそれらの縛りは無くなり、さらには1ゲームあたりの増加枚数が3.0枚を超えないという自主規制も解除し、はまり時の救済措置も復活。その代わり、5号機とは比べ物にならないほど厳しくした出玉試験が設けられています。
6.1号機~ビデオリール・疑似遊戯の解禁
6.1号機ではビデオリール(液晶などで実際のメインリールのような映像や挙動をするもの)や疑似遊技(メインリールを用いた実際のプレイのような挙動をする演出)が解禁。
全ての機種ではありませんが、メインリールであることが分かるように「MAIN REEL」といった表記がなされるようになりました。
6.2号機~有利区間1500Gから3000Gへ
6.2号機になると有利区間の延長が行われました。
これにより、延々と下皿プレイで一日が終わってしまうことも珍しくなかったスランプグラフも、もう少し大きな増減が頻発するようになり、この辺りから一撃700~1000枚程度の塊を多く出せるようになっています。
6.4号機~有利区間ランプの任意化
6.4号機では有利区間の表示(点灯)が義務だったものが、任意へと変更となっています。
これによりほとんどの機種が有利区間ランプを撤廃。多くのプレイヤーにはあまり影響がないのですが、外からは簡単に有利区間のON/OFFが見抜けなくなり、ここに関わる攻略(設定変更看破など)を受けづらくなっています。
6.5号機~現在稼働中のスロットの形がほぼ決まる
既に述べていますが、6.5号機では更なる有利区間の継続ゲーム数引き上げと出玉の上限2400枚条件が純増から差枚になっています。
現在では有利区間の継続ゲーム数がさらに延長された6.6号機にシフトしていますが、これは沖スロ市場への配慮に過ぎず、大きな変更ではありません。
バランスなどを見てもこの6.5号機を基準にした内容で、今後も運用されていきそうです。
6.5号機についてのまとめ
スマスロも含め、この6.5号機の仕様でまとまりつつあるパチスロ市場。
出玉性能に関してはスマスロを見ていてもとうに行き過ぎている部分も散見されるため、これ以上の急激な緩和は起きづらいと言えるでしょう。今後の変更にしても6.1号機のような演出面に関する部分がメインとなりそうです。
その一方では眉唾レベルの更なる内規変更の噂も絶えません。当面はこのままなのか、それとも斬新な次世代パチスロがすぐ世に放たれるのか…その興味は尽きないところです。