競走馬って骨折したらすぐ安楽死のイメージありますが寝てられないんですか?
回答
aki********:
小さな骨片が飛んだ剥離骨折(*1)や小さなひび(*2)だったら手術したら治ります。
競走馬は野生ではないので疲れたら寝る馬が多いです(横になって脚をピーン、脚をおっててうつ伏せ)
骨折したから骨に負担をかけずに寝かせておけばと思うかもしれません。
ですが、馬は体重が440〜500㎏あるので寝たままだと皮膚や内臓が壊死してしまいます。
また、寝ている姿勢から立ち上がるときに前脚に大きな力が加わるので複雑骨折やヒビが第3中手骨の3分の1を超える縦骨折はボルトもろとも壊れたり縦骨折のヒビが竹を割ったように抜けてしまう場合があります(*3)
軽度の骨折なら数日経つと体重を骨折した脚にもかけられますが重度の骨折の馬は骨折した脚に体重をかけられず反対の足が蹄葉炎になってしまいます(テンポイントも蹄葉炎)
手術後、心配なのは蹄葉炎と腹痛。術後の経過がよかったらそれを予防するために入院馬房の前をゆっくり歩かせます。
骨折除去の手術もメスをいれないで出来るようになったしレントゲンの画質、ギブスも石膏ではなくなり強度も飛躍的によくなりましたが馬の骨や身体は変わっていません。
その場で殺処分にならない重度の骨折は事故見舞金の号数(金額)もあがるしその後の経費もかからないので種牡馬や繁殖牝馬になる馬以外は書面上さようならです。
その馬達は全てではないのですが若手獣医の技術向上や医学発展のため診療所に引き取られ(名前も△△△○○○だったらクリニ○○○と呼ばれます)手術をします。
*1例えば腕節=前脚の人間の膝みたいな所、ここの骨折をヒザの骨折ぱんく“ひざパン”と言う
*2例えば管骨=第3中手骨だいさんなかてこつ。前脚の人間で言うスネみたいな所3分の1くらいの縦骨折(正しい呼び方は“だいさんちゅうしゅこつ”だけど現場では“なかてこつ”と呼ぶ方が多い)
骨折して現役復活している馬はだいたい腕節(膝パン)、第3中手骨の剥離骨折か第3中手骨の3分の1未満のヒビ。
*3手術後、馬はクレーンで手術室から壁や床がクッションの待機室に運ばれます麻酔から醒めた馬を立上せるサポートするのは担当厩務員と攻専助手の仕事。馬もパニックになっているので骨折した脚に過度の負担がかからないように細心の注意を払って立ち上がらせます。待機室から入院馬房まで歩くことになるので重度骨折の馬はよほどの馬でない限り…。
- aki********
- 骨折した箇所はギブスで動かないようにします。
寝られて寝返りや立ち上がりるさいに脚に負担をかけてしまうのでヒビの馬は寝ないように引き手を緩めに張って経過が良くなるまで張っておきます。(馬がパニックなり暴れた際引き手は切れないので根元は荒縄かゴムをかませます)
剥離骨折の馬は引き手で張って立たせっぱなしではないので術後で精神的にもダメージがあるのか気が抜けたら横になっって寝て寝る馬が多いですよ。
chimpenzee:
そのイメージは誤りですよ。
骨折にも程度があるので、ヒビくらいで安楽死になることはあり得ません。
尚且つ、古いイメージでもあります。
医療も進歩してますから昔は助けられなかった命でも、今は助けられるケースが増えています。海外製のボルトや固定装具が進化してる様です。
その際、寝てられるケースもあるのでは無いかと思いますね。多くの人は30年前とか40年前のイメージで話されている気がします。
筑波ホースクリニックのブログで紹介されてますから興味があれば見てみてください。
https://www.horseclinic.jp/
※お馬さんの手術写真などもありますので苦手な方は注意
ですが、助けられても助けないと言うケースがあるのも人間との違いです。
競走馬の99%は殺処分と言われる世界でもありますので、高い治療費を払ってまでは治さないと言う選択もありえます。
- ID非公開
- ごくたまに見る競馬番組で、骨折したので安楽死処分になりましたと今でもよく聞きます。猫や犬のように馬も横になって寝るものだと思ってましたがそこから違うのですかね。
1152303339:
お馬さんは脚をいつもと同じように動かす事で血液を循環させるポンプのような役目を担ってるので、怪我した脚を固定しておく事も難しいですし、残りの3本もいつもと同じように動かしていないと血液が全身を巡りません。
治療しても立たせているだけでは生きられないのです。当然、脚が動かせない、寝たきりの状態にはできません。
- ID非公開
- そういう体の仕組みなら仕方ないけどかわいそうですね
まーく朝霧:
大怪我からの懸命な治療に当たったテンポイントを思い出します。
https://umayadoden.web.fc2.com/uma/ten_point.htm
どうして粉雪が降る冬場のレース(日経新春杯に)を66.5Kgという酷量で使ったのか、悔いの残るレースだったと思います。
今でも、残念で悔しく悲しい思い出です。
- ID非公開
- 馬の名前は聞いたことはあります
ミナガワマンマ:
寝てられません
馬は平素は立ったまま眠ります
たまに深い眠りに付く事もありますが脚を折り畳みうつ伏せになるので、脚を折った状態では不可能ですね
もし仮に横になった場合は数時間毎に体を入れ替えないと自身の体重で内臓が潰れ壊死を起こしてしまいます
それも脚を折った状態ではやはり無理ですよね
つまり馬は横になる様に体が出来ていないんですね
そして骨折すれば痛みが伴いますし人間の様な『骨折したのだから安静にして無くては』と言う思考が無いので、怪我を理解できない馬は逆に動き回ろうとして傷を悪化させてしまいます
従ってギプスや吊りバンドによる患部や馬体の固定も効果は薄く、やはり病状は悪化の一方を辿ります
但し、その様な安楽死処分になる様な怪我は、骨が筋肉を突き破り飛び出てしまう様な重度の脱臼や骨折の場合です
そこまで酷くない骨折の場合には現在では手術等の施術により治療回復は可能で、現実に数度の骨折から回復し復帰したサクラローレルやトウカイテイオー、競走馬としての復帰は無理でも種牡馬となったサクラロータリーなど、骨折からの復帰を果たした例は沢山ありますよ?(^_^)
- ID非公開
- 横になって寝ないのですか?それは知らなかったです。大変な生き方を強いられているんですね。