2024年3月、ドジャースの大谷翔平の通訳、水原一平氏がスポーツ賭博による借金を大谷選手の口座から窃盗して返済したというニュースが報道され世間を驚かせました。
金額が6億円以上と大金であることや、元プロバスケットボール選手の田中真美子さんとの結婚などで話題の大谷翔平選手の問題なので日本中を駆け巡りました。
その事件の全貌や水原一平氏とはどんな人物なのかについて詳しく解説したいと思います。
また、ブックメーカー（スポーツベット）とはどんなものなのか、ということもあわせて紹介します。
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大谷選手の資産から巨額を奪った窃盗事件
水原一平氏の経歴について
水原一平氏の負債額の推移
水原氏の人柄や通訳としての評価
違法賭博運営者マシュー・ボウヤー氏とは？
まとめ
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大谷選手の資産から巨額を奪った窃盗事件
大谷翔平選手の通訳である水原氏が賭博に関与し、大谷選手の資金を不正に使用した事件について、アメリカの複数メディアが報じました。
具体的には、水原氏がブックメーカー（スポーツベット）で賭けを行うために、大谷選手の資金を大規模に盗んだとされています。
ロサンゼルス・タイムズによると、水原氏は連邦捜査の対象となっています。
ESPNの報道によれば、大谷選手の口座から違法ブックメーカーへ約1,600万ドル（約24億8,000万円）が送金されていたことが明らかになりました。
この問題について、大谷選手の所属球団であるドジャースは取材に対し、報道の内容を把握しているとしつつ、水原氏を解雇したことを確認しました。
しかし、解雇の具体的な理由については明かされておらず、球団は情報収集を続けているとのことです。
現時点で球団からの追加コメントはないとしています。
水原一平氏の経歴について
まずはこの事件の首謀者、水原一平氏の経歴について簡単に説明します。
生まれから高校卒業まで
水原一平氏は1984年12月31日生まれ、日本およびアメリカの野球選手の通訳者として活動しました。彼が特に注目を浴びたのは、2017年から2024年まで大谷翔平の専属通訳を務めたことです。
生まれは北海道苫小牧市で6歳まで同地で過ごした後、和食料理人の父親がロサンゼルスで仕事を始めるのに伴い、家族と共にアメリカへ移住しました。
その後カリフォルニアにあるダイアモンドバー高校を2003年に卒業しています。
高校卒業後から通訳採用まで
高校卒業後、水原氏はロサンゼルス周辺のすし店や日本酒輸入販売の日系企業で働いていました。
その後、2012年にニューヨークヤンキースで岡島秀樹選手の専属通訳として採用されてましたが、岡島選手が契約解除となったことで水原氏も解雇されました。
日本に帰国し、北海道日本ハムファイターズの球団通訳として外国人選手のサポートを行い、選手たちから高い信頼を得ていました。
大谷翔平とともにロサンゼルスへ
2017年、大谷翔平がロサンゼルス・エンゼルスに移籍すると、水原氏も大谷選手の専属通訳としてエンゼルスに所属。
通訳だけでなく、運転手やキャッチボール相手など多岐にわたり大谷をサポートし、エンゼルスの選手たちとの関係を築くための橋渡し役も果たしました。
違法賭博に関与し逮捕、現在に至る
しかし2024年3月、水原は違法賭博に関与し大谷の銀行口座から約450万ドルを不正送金した疑いでドジャースを解雇されました。
以降水原氏はウーバーイーツの配達員として働いてましたが、訴訟のため資格を剥奪され、銀行詐欺容疑で刑事訴追されました。
司法取引に応じ、罪状を認めた水原氏は、大谷選手から詐取した金額の全額返済と追徴課税の支払いが求められました。これにより、水原氏のキャリアは急転直下の結末を迎えました。
水原一平氏は大学に行ったのか？卒業は？
水原一平氏はカリフォルニア大学リバーサイド校に通っていたとされていましたが、実際には同校への在籍記録は確認されていません。
自身の公式履歴には同大学の卒業生として記載されていましたが、2024年に同校がNBCロサンゼルス局の取材に対し、水原氏の在籍記録がないことを明らかにしました。そのため、水原氏が大学を卒業したという情報は嘘の可能性があります。
水原一平氏の負債額の推移
水原一平氏の違法賭博人生は2021年に始まります。
開始初期の状態でも4万ドル（約600万円）を送金するなど、かなりの高額ギャンブラーだったようです。
正しい詳細は不明ですが、大体以下の表のような状態で負債が膨らんでいったようです。
| 2021年9月8日 | 違法賭博のアカウント番号とパスワードを作成 |
|---|---|
| 2021年11月10日 | 4万ドル（約600万円）を送金 |
| 2021年12月8日 | 5万ドルの送金を依頼 |
| 2022年1月2日 | すべての賭けに負け、損失が発生 |
| 2022年2月1日 | 30万ドルを追加送金 |
| 2022年5月 | 1億5千万円超の負け金が累積、上限額を引き上げる悪循環に |
| 2022年11月14日 | 支払いの確約を示すコメントがあり |
| 2023年5月20日 | 200万ドル（約3億円）の支払い催促を受ける |
| 2023年6月23日 | 状況の悪化、掛け金の最後の引き上げを懇願 |
| 2023年11月19日 | 暗号資産で大金を失い、さらに負担が増大 |
まさにマーチンゲール法を実戦していたかのように倍賭けを繰り返していた様子が分かります。
絶対負けないマーチンゲール法ですが、ベット上限額（バンプ）に達した時点で巨額の負債が確定しまうという恐ろしい実例ですね。
水原氏が賭けていたスポーツは何？
水原氏が賭けていたスポーツはサッカーの国際試合、NBA（アメリカプロバスケットボール）、NFL（アメリカプロフットボールリーグ）、そして大学のアメリカンフットボールに賭けていたことが明らかにされています。
水原氏は、自分が利用していたブックメーカーが違法であるとは知らなかったと述べています。
水原氏の通訳時代の年収はいくら？
彼の大谷翔平選手の専属通訳として働いていた時の年収は約7500万円相当だったとされています。
一般的にプロスポーツ選手の専属通訳の年収は、通常5万ドルから10万ドル（約550万円から1100万円）程度と言われています。
メジャーリーグのトップ選手である大谷選手を支える重要な役割を担っていたため、かなり優遇された金額を提示されていたと考えられます。
水原氏の人柄や通訳としての評価
水原一平氏は、穏やかで明るい性格の持ち主であり、繊細なコミュニケーション能力で大谷翔平選手をはじめとする多くの選手をサポートしてきました。
水原氏は仕事ぶりもプロフェッショナルとして評価され、私生活においても大谷選手のサポートを惜しまない姿勢が報道されていました。
彼の周囲からは、その気配りや人柄の良さが高く評価されていることが伺えます。
水原氏の英語力はどれくらい？
水原一平の英語力は非常に高いレベルにあるという証言があります。
彼は日英両方の言語を流暢に操り、通訳として大谷翔平の専属通訳を務める中で、その語学力を存分に発揮しました。
試合中やメディア対応時における正確で迅速な通訳は、選手やチーム関係者から高く評価されていました。
水原氏の父親はどんな人？
水原一平の父、水原英政氏は和食料理人です。1991年一平が6歳の時に、英政はロサンゼルスで板前としてのキャリアをスタートさせるべく移住しました。
この移住により、一平も家族と共にアメリカへ移り住むことになりました。英政の仕事は、一平の成長期における環境形成に大きく影響し、アメリカでの生活基盤を築く一助となりました。
水原氏の結婚相手とは？
水原一平氏の妻はナオミさんという名前で、2018年に結婚しました。ナオミさんは一般の方であり、詳細な情報や写真はほとんど公開されていません。
以前から水原氏の妻に関して様々な噂がありましたが、水原氏自身がインスタグラムで元ファイターズガールの野間えりかさんではないことを明言し、一般人であると説明しています。ナオミさんは、現在も夫を支え共に暮らしています。
英語の教科書は差し替えに
大谷翔平選手と水原一平氏の友情が描かれた英語の教科書「ONE WORLD English Course 3」ですが、内容を変更しサッカー日本代表の写真などに差し替えらられることになりました。同社は文部科学省の承認を受け、令和7年度版の教科書で差し替えを行うということです。
違法賭博運営者マシュー・ボウヤー氏とは？
マシュー・ボウヤー氏は、カリフォルニア州オレンジカウンティ出身のブックメーカー運営者で、大谷翔平選手の通訳と関連があるとされています。
彼は違法賭博に関わっており、大谷選手の通訳からの資金が渡っていた疑いがあります。
しかし、大谷選手がボウヤー氏と直接関わりを持ったことはなく、犯罪で起訴されたわけではないと彼の弁護士は述べています。
マシューは大谷翔平選手の存在に気が付いていた？
ブックメーカー側は、大谷翔平選手の存在に気が付いていたという情報があります。
連邦捜査当局がブックメーカーを捜査中に「大谷翔平」の名前が浮上し、大谷選手の口座からブックメーカーへ複数回にわたり送金があったことが分かりました。
ESPNによると、大谷選手名義での送金が確認されているそうです。
これにより、ブックメーカー（マシュー）側が大谷選手の関与を認識していた…と考えられます。
ボウヤー氏は水原一平氏との取引開始以来豪遊するように…
ボウヤー氏は水原被告からの送金を受けて、ラスベガスやカリフォルニアのリゾートカジノで豪遊するようになり、妻や仲間たちと共にチップに換金して使用していたそうです。水原被告とボウヤー氏の取引が始まってから、ボウヤー夫妻の豪遊が一層激しくなったと報じられています。
ブックメーカー（スポーツベット）って違法？
アメリカでは、スポーツ賭博は州によって合法化されている場合があります。
全米で40近い州がスポーツ賭博を合法としており、合法化された州ではブックメーカーを通じて公式に賭けることができます。
ただし、カリフォルニア州のようにスポーツ賭博が違法とされている州もあり、州によって法律が異なるため、賭博の合法性は地域によって変わります。
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日本語対応ブックメーカー
「ブックメーカー」とは、スポーツの勝敗や選挙の結果、ノーベル賞受賞者予想など、様々な事象を賭けの対象とするゲームです。
18世紀イギリスで始まり、現在ではオンラインカジノで「スポーツベット」として人気を集めています。
日本では公営ギャンブルとして競馬や競輪などがありますが、オンラインでは野球やサッカー、eスポーツまで幅広いジャンルが対象です。
知識があれば有利になることや、ブックメーカーの還元率は約95%以上と高いことなどから、多くのスポーツファンが新たな楽しみ方として注目しています。
まとめ
事件を題材にしたテレビドラマが制作される？
実はすでに水原一平氏の事件を題材にした、テレビドラマが制作されることが明らかになりました。
ライオンズゲート・テレビジョンが企画開発を開始し、プロデューサーにはスコット・デルマンとスポーツジャーナリストのアルバート・チェンが名を連ねています。
このドラマによって現実に起きたメジャーリーグ最大の賭博スキャンダルを描くことが期待されています。
水原一平氏の今後について
水原一平氏の今後について、いくつかの噂や予測が飛び交っています。
一部の報道によれば、彼は現在ロサンゼルス周辺でウーバーイーツの配達員として働いていましたが、訴訟問題が解決するまで安定した職に就くのは難しいとされています。
さらに、違法賭博の影響で多額の負債を抱えており、経済的な再建にはまだまだ時間がかかる見通しです。
今後の法的手続きが進む中で、再び通訳としてのキャリアを築くのは不可能と言われていますが、家族や友人からの支援を受けつつ、新たな人生を模索していくことが求められるでしょう。
