マーチンゲール法は、ギャンブルで使える攻略法の一つで、「負けてしまったら次のゲームで賭ける金額を2倍にする」というごく簡単な仕組みで利益をあげることができる手法です。
理論上は絶対に負けないことから、最も有名な必勝法として広く知られています。
このページではマーチンゲール法の基本的な賭け方から勝率を上げるための応用テクニックまで、分かりやすく解説しています。マーチンゲール法を使用して本当に勝てるのか、実際の検証結果もご紹介していますよ。
この記事のまとめ
- マーチンゲールは理論上負けないシステムベット。負けが続いても一度の勝利で利益が出せる
- 連敗が続くと投資額が大きくなるリスクがある
- 相性が悪いギャンブルもあるので注意が必要
この記事はおよそ 10分 で読むことができます。時間がない方は目次を活用しましょう
マーチンゲール法のやり方
では早速、マーチンゲール法の正しい使い方・賭け方を学んでいきましょう。
- 負けたら次のゲームではベット額を2倍にする
- 勝つまでベット額を2倍にし続ける
- 勝ったらベット額を元に戻す
マーチンゲール法の手順は「負けたら次のゲームの賭け金を2倍にする」だけですので、この基本さえ押さえておけば問題ありません。
勝った時点でマーチンゲール法は成功です。仮にスタートした金額が1ドルであれば、勝利した段階で「1ドルの収益」を得ることができます。
このように非常なシンプルなベット方法となるため、単純な使い方としては最も簡単なベッティングシステムと言えるでしょう。
実践で使用する場合の流れ
マーチンゲール法は、2倍配当+勝率が約50%になる賭け方があるギャンブルで使用するのが最適です。ここからは実際にマーチンゲール法を使用する流れについて解説を行います。
今回のプレイは、以下のような条件を前提に進めて行きます。
- バカラの【プレイヤー】の勝利配当金が2倍になるゲームでプレイ
- $1をスタートの金額とする
はじめの手順として「プレイヤー」に1回目のベット【1ドル】を行います。1回目のベット額がそのままマーチンゲール法が1回成功した時の儲けになります。
ゲームをプレーして、勝てばその時点でマーチンゲール法は成功となるので、その後はリセットして最初から始めます。
負けてしまった場合、次のゲームでのベット額を倍にします。前回のスタートは1ドルでしたので、次は【2ドル】を賭けます。
更にプレーを続け、勝てばマーチンゲール成功です。ベット額を【1ドル】に戻してリセットを行います。負けた場合、さらにベット額を倍にして【4ドル】を賭けます。
さらに負けたら前回の2倍の【8ドル】をベット、勝てば1ドルに戻す。これを繰り返して、1回勝つまで勝負を行います。
今回はベット額が【8ドル】のタイミングで無事に勝てましたので、この時点でマーチンゲール法の1セットが完了となります。
ここから更に続ける場合、ベット額を【1ドル】に戻すのを忘れないでください。
マーチンゲール法と相性の良いギャンブルの考察
マーチンゲール法は様々なギャンブルと相性が良い! とよく言われがちですが、本当にそうでしょうか?
マーチンゲール法のメリットとデメリットを簡単に解説しつつ、本当にマーチンゲール法と相性の良いギャンブルについて考えていくことにします。
競馬とマーチンゲール法
結論から言うと、競馬とマーチンゲール法は相性が良くありません。
競馬はベットにいくつもの選択肢があります。単勝・複勝・ワイド・連単・連複・3連単・3連複・WIN5などなど… その点ではルーレットの赤黒やバカラのプレイヤー・バンカーと異なり、1レースごとに考える時間が多くかかってしまいますよね?
マーチンゲール法は多くの試行回数をこなして配当を獲得する攻略法なので、あまり考える時間が多い賭け方に意味がありません。
また、固定で2倍の配当があるルーレットなどと異なり、競馬はベットが完了した後もその配当が変動します。買った時は2.0倍の配当だったのに、レース締切では1.8倍になった…なんてことがあると勝っても今までの損失をカバーしきれないのでマーチンゲール法の意味が無くなってしまいます。
競馬でマーチンゲール法を使う場合、応用になりますがオッズが2.0倍付近の馬を締切直前にベットしましょう。それでも12レースで一度も来ない可能性もあるので、過度なベットは厳禁です。
FXとマーチンゲール法
FXでマーチンゲール法を利用するのは、少なくとも初心者の方にはおすすめできません。勝率がある程度高い人、また自分のトレードルールが確立している上級者だとマーチンを使いこなす方もいますが、初心者がマーチンゲール法でFXをやるとすぐに破産する可能性があります。
FXは取引額が大きくなるため、マーチンゲール法で勝率を担保する場合かなりの軍資金が必要になります。また、理想のFXは「損失を抑えて、利益を大きくする」手法なので、そもそも勝率第一のマーチンゲールでは利益の最大化が狙いにくいというデメリットがあります。
FXでマーチンゲール法を応用的に使う場合は、1通貨ペアに絞って運用する、賭け金を倍に増やす最大回数やスプレッドに制限をかけておく、といった対策で全損を避けると良いでしょう。
カジノゲームとマーチンゲール法
カジノゲームは、マーチンゲール法に対して最も効果的に活用できるギャンブルです。
理由としては、「ほとんど全てのテーブルゲームに勝ったら2倍の配当がもらえる賭け方があるから」です。ルーレットなら赤・黒や奇数・偶数のアウトサイドベット、バカラならプレイヤー、シックボーなら大・小と言ったように、勝率がおよそ50%、勝利時に2倍の配当を獲得できる賭け方がカジノゲームには非常に多いのです。
マーチンゲール法は勝利時に2倍の配当が獲得できるゲームが前提となっているため、前提を満たしやすいカジノゲームは最も効果的に活用できるギャンブルの一つと言えるでしょう。
マーチンゲール法を実際に使ってみた結果
マーチンゲール法を使って当サイトが実際にルーレットやバカラをプレイした場合の結果をご紹介します。
負け越した場合の検証結果
以下の条件でマーチンゲール法を使ってルーレットをプレイした検証結果です。3勝7敗と負け越していますが果たして利益は出たのでしょうか…
- ルーレットで「赤」にベットする
- 初期ベット金額は$1とする
- 試行回数は10回
回数 | ベット額 | 勝敗 | 獲得額 | 累計損益 | 勝敗決定後のアクション |
---|---|---|---|---|---|
1回目 | $1 | 負け | -$1 | -$1 | ベット額を倍にする。$1→$2 |
2回目 | $2 | 負け | -$2 | -$3 | ベット額を倍にする。$2→$4 |
3回目 | $4 | 勝ち | +$4 | +$1 | ベット額をスタート時のベット額に戻す→$1 |
4回目 | $1 | 負け | -$1 | ±$0 | ベット額を倍にする。$1→$2 |
5回目 | $2 | 勝ち | +$2 | +$2 | ベット額をスタート時のベット額に戻す→$1 |
6回目 | $1 | 負け | -$1 | +$1 | ベット額を倍にする。$1→$2 |
7回目 | $2 | 負け | -$2 | -$1 | ベット額を倍にする。$2→$4 |
8回目 | $4 | 負け | -$4 | -$5 | ベット額を倍にする。$4→$8 |
9回目 | $8 | 負け | -$8 | -$13 | ベット額を倍にする。$8→$16 |
10回目 | $16 | 勝ち | +$16 | +$3 | ベット額をスタート時のベット額に戻す→$1 |
結果は【+3ドル】になりました。このことから、勝率に関わらず1勝する度に利益を積み上げることで、少ない勝ち数でも実際の収益をプラスで終えることができることが分かります。
連敗して最後に1勝した場合の検証結果
次に、以下の条件でマーチンゲール法を使ってバカラをプレイした検証結果です。9連敗の末に1勝しましたが、果たしてプラスになったのでしょうか。
- バカラで「プレイヤー」にベットする
- 初期ベット金額は$1とする
- 試行回数は10回
回数 | ベット額 | 勝敗 | 獲得額 | 累計損益 | 勝敗決定後のアクション |
---|---|---|---|---|---|
1回目 | $1 | 負け | -$1 | -$1 | ベット額を倍にする。$1→$2 |
2回目 | $2 | 負け | -$2 | -$3 | ベット額を倍にする。$2→$4 |
3回目 | $4 | 負け | -$4 | -$7 | ベット額を倍にする。$4→$8 |
4回目 | $8 | 負け | -$8 | -$15 | ベット額を倍にする。$8→$16 |
5回目 | $16 | 負け | -$16 | -$31 | ベット額を倍にする。$16→$32 |
6回目 | $32 | 負け | -$32 | -$63 | ベット額を倍にする。$32→$64 |
7回目 | $64 | 負け | -$64 | -$127 | ベット額を倍にする。$64→$128 |
8回目 | $128 | 負け | -$128 | -$255 | ベット額を倍にする。$128→$256 |
9回目 | $256 | 負け | -$256 | -$511 | ベット額を倍にする。$256→$512 |
10回目 | $512 | 勝ち | +$512 | +$1 | ベット額をスタート時のベット額に戻す→$1 |
結果は【+1ドル】となりました。初回から9連敗で賭け金が$512まで膨れ上がりましたが、10回目の挑戦で全ての損失を帳消しし、初期ベット額分の利益が出ています。
手持ちのチップとベット額上限に注意する必要がありますが、このように理論上はプラスにもっていくことができます。
マーチンゲール法のメリットとデメリット
マーチンゲール法のメリット
- 手順がシンプルで初心者でもすぐに実践できる
- 1回でも成功すれば必ず利益が出る
- 理論上は絶対に負けない鉄壁の守備型マネーシステム
マーチンゲール法のデメリット
- 負けが続くほど必要な資金が大きくなる
- ベットリミット(賭け上限)で理論が破綻するリスクがある
- マーチンゲール法が禁止されているカジノがある
マーチンゲール法は何より初心者でも扱いやすい簡単な攻略法です。一方で、負ける度に賭け金が2倍2倍に上がっていくので資金不足に陥りやすい点に注意が必要になります。
また、カジノによってはマーチンゲール法の利用が禁止されている場合もあるので利用規約を必ず確認してから遊ぶようにしましょう。
マーチンゲール法のおすすめの応用方法&改良案
マーチンゲール法はシンプルな攻略法なので、応用した独自の使い方をしているプレイヤーさんも多いです。特に、弱点である「勝つときの利益は少ないのに、負けるときの損失は大きい」という部分を改良した手法は、プレイヤーから高い人気を得ています。
当サイトが紹介する改良案は「勝ったらパーレー法、負けたらマーチンゲール法」です。
まずパーレー法について説明すると、マーチンの逆の手順を行う攻略法です。勝ったときにベット額を2倍にして、負けたときに戻します。
今回提案した手法は、連敗か連勝が続くたびにベット額を増やしていき、途切れたらベット額を戻すという攻略法になります。
この攻略法のメリットは、大きく連敗するより前に大きく連勝できれば、マーチンゲール法では考えにくい大幅な配当を獲得できるという点にあります。また、例えば「5連勝で利確、7連敗で損切り」と、利確ラインを損切りラインより少なめにしておけば、勝率が上がるのも利点と言えるでしょう。
マーチンゲール法で損切りする適切なタイミングを計算
マーチンゲール法がいくら理論上は負けないマネーシステムであるからといって、あまりにも連敗を重ねてしまうと大きな損失を負う可能性も十分に考えられます。そうなる前に「損切り」を行いましょう。
では損切りのタイミングはいつが適切なのでしょうか。当サイトが推奨する損切りラインは、「資金に対して25%以上損失が出た場合」です。損失額がいくらになっているかは、以下の計算式から算出することができます。
累計損失額の計算式
L = ベット額 × {(2のn乗)- 1 }
(L:累計損失額、n:連敗回数)
それでは、実際に計算してみましょう。
たとえば、総資金が100ドル(1ドルベット)の場合は、25%の損失つまり
100×0.25=25 ドルの損失が出たら損切りを行います。
1連敗したときの合計損失… L =1 ×{(2の1乗)- 1 }= 1 ドル
2連敗したときの合計損失… L =1 ×{(2の2乗)- 1 }= 3 ドル
3連敗したときの合計損失… L =1 ×{(2の3乗)- 1 }= 7 ドル
4連敗したときの合計損失… L =1 ×{(2の4乗)- 1 }= 15 ドル
5連敗したときの合計損失… L =1 ×{(2の5乗)- 1 }= 31 ドル
となり、4連敗では15ドル、5連敗では総資金の25%である25ドルを超える31ドルの損失が出てしまいます。この場合は、5連敗した時点で損切りを行うことで資金の半分以上を失わずに済みます。
マーチンゲール法で勝てる確率を上げる2つのテクニック
本項ではマーチンゲール法で勝率を上げるための2つのテクニックについて解説します。
巷では勝てないと噂されているマーチンゲール法ですが、これから説明する内容を念頭に置いて、マーチンゲール法を実践してみてください。
①使える資金・許容できる連敗数を把握しておく
これまで説明した通り、マーチンゲール法は連敗数が増えると一気にベット額が大きくなります。そのため、事前に「どれくらいの資金を使えるのか」「その資金を使うとき、何回まで連敗することができるのか」を把握しておくことは非常に重要です。
「 損切りする適切なタイミング」でも紹介した手順で、いくらの賭け金が必要で何連敗まで許容できるかをあらかじめ把握しておくようにしましょう。
必要資金が一目で分かるように、1ドル/5ドルスタートのときの早見表を用意しました。それ以外のベット額のときは「損切りする適切なタイミング」の計算式に当てはめてみてください。
1ドルスタートのときの必要資金の早見表
想定連敗数 | 3連敗 | 4連敗 | 5連敗 | 6連敗 | 7連敗 | 8連敗 | 9連敗 | 10連敗 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
必要資金 | 7ドル | 15ドル | 31ドル | 63ドル | 127ドル | 255ドル | 511ドル | 1023ドル |
5ドルスタートのときの必要資金の早見表
想定連敗数 | 3連敗 | 4連敗 | 5連敗 | 6連敗 | 7連敗 | 8連敗 | 9連敗 | 10連敗 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
必要資金 | 35ドル | 75ドル | 155ドル | 315ドル | 635ドル | 1275ドル | 2555ドル | 5115ドル |
このように、同じ連敗数でも最終的なベット額に大きな差(4,492ドル)が出るので、使える資金に対してどれくらいベット額を上げるかは事前に決めておくべきと言えるでしょう。
②負けが続いてもルール通りに賭け続ける
「負けるたびにベット額を2倍に引き上げる」というのは、やってみると案外賭け金の上がるペースが早いと感じられるはずです。
1ドルを稼ぐために、8ドル、16ドル、32ドル…とベット額が上がっていくと、怖くて賭けられなくなるかもしれません。
しかし、マーチンゲール法を含め、全てのシステムベットはシステム通りに賭け続けないと意味がありません。ベット額を減らして勝利しても全体の利益はマイナスになるので、必ずルール通りに賭け続けてください。
マーチンゲール法のよくある質問
- マーチンゲール法の欠点は何ですか?
-
マーチンゲール法は、「連敗率は低いがもし連敗した場合大金を失う」「1回勝利で得られる金額が少ない」といったデメリットが挙げられます。そのためベット額を倍にする回数に制限を設ける、もしくは最初にベットする金額をいつもより増やす、といった対策でデメリットを回避できます。
- 逆マーチンゲール法とは?
-
逆マーチンゲール法とは、またの名を「パーレー法」と言う賭け方のことです。パーレー法は、勝ったらベット額を倍々にしていき、負けたところで元に戻すという手順でベットを行います。勝率が低くなるものの、勝利時に非常に高い配当を獲得できること、また大きな損失が出る可能性が低いので人気のある賭け方です。
- マーチンゲール法で20連敗したらどうなりますか?
-
もしマーチンゲール法で20連敗した場合、例えばスタートで1ドル(150円)をベットしていた時でも、20連敗では1,048,576ドルを失います。日本円にして1億6000万円と途方もない金額になるので、必ずどこかのタイミングで破綻してしまいます。
20連敗の確率はおおよそ100万分の1ではありますが、ライブバカラ(1時間100ハンド・400テーブルで計算)では計算上、1日に1回くらいはどこかのテーブルで20連敗が起こっています。絶対に起きないというわけではない、と考えておいた方が良いでしょう。
マーチンゲール法は特性を理解して利用しましょう
マーチンゲール法の使い方・メリット・デメリットなど、特性ついてはご理解いただけたでしょうか?マーチンゲールは非常にシンプルな手順ですぐに実践ができ、なおかつ抱えるリスクが少ないシステムベットではありますが、絶対に勝てる賭け方ではありません。
これから実践をされる方は、「理論上は負けない~」というネット上にあふれる情報を鵜呑みにするのではなく、その理屈を理解した上でこのマーチンゲール法を使うかどうか判断しましょう。
Bell
(ウィナーズクラブ管理人)
攻略法と呼ばれていても100%勝てるものではありません。闇雲に使用して痛い目に合わないようにしましょう。